-セントレアフォトコンテストを振り返る-

a.中部空港

2010年度 特別賞受賞作品
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3年前、初めてセントレアフォトコンテストに応募した
それまでも夕景を撮っては「カメラのキタムラ」フォトコンテストに応募して受賞したことはあった
そして飛行機の写真を撮るようになったきっかけは、このフォトコンのことを知ったからだろう
テーマを与えられて撮る、これは結構面白い
このころ、ボーイングとエアバスの違いなどわかるはずも無く
コンコルド と その他 くらいしか分からなかった
そもそも飛行機と言う乗り物自体が大変窮屈で、空港など待つための施設だと思っていたので性質が悪い
それとこの年、高速道路が半額だったり、駐車場が無料開放されたりしたことも頻繁に通うきっかけだった
そうしてなんとなく撮りだしたセントレア
とにかく他の人とは違うアングルに拘った
飛行機よりも人物、機体よりも部品、順光よりも逆光
まあなんとなくそれは貫徹できたと思ったが、いきなり受賞できるとは思っても見なかった
だから結果発表の日なども大して気にしていなかった
そこへある日、ポストを開けると「進呈」と書かれた月刊エアラインが入っていた
「まさか?!」そして「ピン」と来た
結果発表のページがなかなか見つからない
あった!
紙面上での大きさが、想像よりも大きすぎたのも大いに違和感があり
自分のものと理解するまで時間がかかってしまった
しかし、確かに私の名前が書かれている
この作品は撮った瞬間に強い手応えを感じた
最初はベンチの上に立ち上がって見送ろうとしていた人達
それがエアボーン直前に警備員から注意されてベンチから降りてしまった
それでも夢中でシャッターを切った
数枚ある中からこれを選んだ決め手、それは「掌」
開いた掌が咲き乱れているのはたった一枚しかなかった
自信作が受賞できた手応え、これは嬉しかった
2011年度 最優秀賞受賞作品
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この作品は自分でも気に入ったので、額装したり、年賀状に使ったりしていた
ただ自分のテイストとはちょっと違う硬派な作品であり、実は本命は別にあった
それは前年度の授賞式で、カレンダー用のフォトコンは独特の審査基準があると説かれたのも一因だ
朝見ても、雨の日に見てもすがすがしいカレンダー
だから夕陽よりも青空で順光の写真の方が良いと、自分でもそう思った
当時、LCFは頭を東に向けて駐機していたので、プッシュバックして出て行った
実はこの日、真ん丸の夕陽とLCFのコラボを狙っていた
しかしその夕陽は日没直前に雲に遮られ、落胆しながら出発を見送ろうとしてた
いよいよプッシュバックが始まり方向を変える
これはその最中に真正面を向いた瞬間の一枚だった
この年、結果発表を心待ちにしていた
しかし、その日は佐世保にいて、駅前で友人と飲んでいた
第一報は月刊エアラインを定期購読されているブロ友さんからのメール
「最優秀賞おめでとうございます」と書いてあった
喧騒の飲み屋で自分だけ時間が止まった
顔色が変わったのに気がついた友人
「どうしたん?」
「えらいこっちゃ、カクカクシカジカ・・・」
「おまえやるなあ、どんな写真なん?」
「知らん」
この時点でどの作品が受賞したかは知らなかった
2012年度 優秀賞受賞作品

この作品の裏話は授賞式の後に残しておこう
ただ3年連続「赤と黒」の世界になってしまったこと
それは「哀愁」をテーマに撮り続けた結果だろう

コメント

  1. MK_NAGOYA より:

    SECRET: 0
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    おめでとうございます。
    入賞目指して撮影していますが、難しいです。
    カレンダー用のフォトコンは独特の審査基準があるのだなぁと今回応募した自分の写真を自宅で見ながら痛切に感じました。
    フォトコンに入賞された皆さんと知り合うことができ嬉しく思います。
    ますますのご活躍を心よりお祈り申し上げます。

  2. Helngo より:

    SECRET: 0
    PASS: f101273ba4572d0decda3350abce1d64
    こんばんは。
    3回連続で入賞とは、恐れ入りました。
    さすがですね、脱帽です。おめでとうございます。
    エアライン誌の講評には「昨年と作風が似ており」と書かれていましたが、私はむしろ「昨年の作品と対称である」のだと思っています。
    LCFの向きと構図のなかでの位置だけではなく、雲の位置、空のグラデーションのベクトル、更には人を追いやった「静」のイメージから人を絡めた「動」がイメージできる作品へ。多くの要素が対称になっていると感じました。これに気付いた時は一瞬身震いがしましたよ。
    決して撮ろうと思って撮れるものではありませんで、こうした対称性への着目と評価があってもいいのではないかと思いました。
    もちろん裏話や意図は寅次郎さんのみがご存知ですので、あくまで一個人の思うところではありますが。
    しかし、おそらくこれは本命作品ではなかったはずだと踏んでおります。作品展が楽しみです。
    今回は私は応募しておりませんので、純粋に楽しく鑑賞させて頂きます~♪長文失礼致しました。

  3. 寅次郎@愛知 より:

    SECRET: 0
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    MKさん
    今年は出しましたか?
    私はロクヨンで挑んだ作品を出品したものの、さっぱりだったようです、今回も黄金のレンズで撮ったものでした。
    Helngoさん
    そんな風に鑑賞いただけるとはとても嬉しいです。
    しかも分析が鋭い!
    そう雲のグラデが逆なんですよ
    それに「静」と「動」、そんな表現は思いもつきませんでした
    昨年もそうだったんですが、作品展で耳を澄ましているといろんなことが聞こえてきました。
    けど今年は「この人、去年とおんなじ、ワンパターン、ははは・・・」などと言われそうなのが怖いです。

  4. みふねひろせ より:

    SECRET: 0
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    おめでとうございます。
    私も隠し玉を探しにギャラリーに参上します。

  5. 寅次郎 より:

    SECRET: 0
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    是非感想を聞かせてください、とは言ってもこのブログで上げた作品ばかりですが(*^^*)